年金は将来破綻するの？年金がもらえないと心配する人に伝えたいこと3選

まず、年金制度は破綻しない、という事実に触れておきます。
年々少子高齢化が進んでいる日本では、現在4人で1人の高齢者を養っている計算になり、これが2050年には2人に1人の割合に悪化すると言われています。
このような話を聞くと、年金制度が破綻して「やっぱり将来年金はもらえないのではないか」と考えてしまう人も出てくるでしょう。
しかし、年金は年金保険料だけで賄われているものではなく、税金も投入されているのです。
また、払った年金に対しては税金の控除があるので、年金保険料が丸々マイナスになっているわけではありません。科学技術が発達し、年々平均寿命が延びている現状、年金制度はやはり今後も私たちの老後を支える鍵となる制度なのです。

「でも、年金受給年齢になる前に死んでしまったら、やっぱり年金はもらえないから意味がないんじゃないの？」と思う人もいるかもしれません。
この疑問に対しての答えも「No」です！

年金問題が議論になる場合、多くの場合は老齢年金について語られます。老齢年金とは、65歳や70歳といった一定の年齢になってからもらえる年金のことを指します。
しかし、年金制度は決して老齢年金だけではありません。

例えば事故に遭って大けがをし、治療をしたものの障害が残ってしまった場合、その障害の度合いに応じて年金がもらえます。
これが障害年金です。障害年金も老齢年金同様、納めている年金保険料に応じてもらえる金額が変わってきます。
また、障害年金については20代であっても年金保険料をきちんと納めていれば支給される年金になります。

さらに、遺族年金もあります。遺族年金とは、年金被保険者が亡くなってしまった場合、その配偶者等に支給される年金です。

このように、年金制度については老齢年金がもらえない場合でも、保険料を払うメリットがある制度になっています。
確かに年金は一定年齢に到達したり、障害を負うようなことがなければ支払われることはないものの、いざという時のセーフティーネットの役割は十分に果たしていると言えます。
老齢年金がもらえないのではないかと不安に思う人も、障害年金がもらえる可能性を考えれば、年金保険料を払う価値はあるのではないでしょうか。

「収入が安定しないから高い年金保険料が払えないし、だからどうせ私は年金がもらえないんでしょ？」と考えて年金保険料を納めていない人もいるかもしれませんが、それは間違いです。
実は年金保険料を納めていなくても、年金事務所に相談すれば年金保険料を納めなくても年金受給資格が生じる場合があります。年金には減免制度があり、全額免除、４分の３免除、半額免除の3種類があります。所得に応じてどの種の免除になるか変わってきますが、例えば失業保険受給中は全額免除になる場合が多く、全額免除で年金保険料を納めていない場合であっても、年金の受給資格は発生するのです。もちろん普通に納めている人に比べると受給額は少なくなりますが、もらえないということはありません。
さらに、結婚している人で配偶者が会社員の場合には第三号被保険者に該当し、第三号被保険者の場合は本人が年金保険料を納めなくても、保険料を納めている扱いになります。
このように、年金保険料を払えない状況であっても、制度をしっかり理解して申請することでもらえるものも出てきますので、保険料を納めておらず、また何も申請をしていない人は、どんな申請が通るのか、まずは年金事務所に相談してみましょう。